平園クリニック

平塚市岡崎の内科・婦人科・健診

 

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絵のある待合室 第17室

 

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中山 巍 「婦人像(茂子夫人)」 1930 15号  1930中山巍画集(建設社)掲載

中山は茂子夫人をモデルに多くの作品を描いている。どれも優品揃いだ。この作品も素晴らしい。他人でありながら縁あって連れ添いとなった妻を描くとき、画家たちはどのような心持で絵筆を走らせるのだろうか?是非聞いてみたいものだ。以下、茂子夫人像3点を見て頂きたいと思う。

 

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中山 巍 「婦人像(茂子夫人)」 1939 15号 独立美術10周年記念画集掲載 1950現代美術自選代表作15人展出品作

この作品は画家が自選したものである。生命の象徴である葉が印象な佳品である。吸い込まれるような柔らかな色使いだが、筆致はフォーブである。

 

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 中山 巍 「婦人像(茂子夫人)」 1935 12号   1979年回顧展出品作

茂子夫人像の代表作である。中山はシャガールと深い親交があったからだろうか、バックが暖かなピンクとは非常に珍しい。夫人に対する愛を感じる。

 

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 中山 巍 「座婦」 1926 4号 独立展出品作 徳岡英氏(林重義の媒酌人)に寄贈の記載あり 滞欧作

貴重な滞欧作である。中山の滞欧作は評価が高く大きなもののほとんどは美術館に収蔵されている。この作品は、ある美術雑誌で売られていたもので、しばらくして旧知の画廊に掛けてあったのを見て驚いたのを憶えている。

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 中山 巍 「木の葉を銜えた少女」 1956 4号 24回独立展出品作エスキース

いのは画廊がすずらん通りにあった時期に求めた作品である。小品だが中山のエキスが凝縮している。少女は愛娘の玲子さんである。画家のまなざしが優しい。余談になるがこの作品の額縁は透かし彫りと線彫りの手の込んだ職人縁であり、素晴らしいものである。

 

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中山 巍 「静物」 1930~1935頃 8号 出品シールあり

ブラマンク調の作品。中山ホワイトが見どころ。このような格調高くカッコいい静物画を描けるのは流石だ。洋画版の川端龍子を彷彿させる。

 

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中山 巍 「花の中の少女」 1976 8号

最晩年の作品。曼珠沙華が美しい。この絵にも中山ホワイトが広がっている。画家の最晩年には洋画、日本画問わず少女や花が登場するのをよく目にする。不思議だ。

 

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 中山 巍 「窓辺の果実」 1966 15号  1979年回顧展出品作

夏の絵にはピッタリである。知人の額屋さんが「青いトマトを描くのは珍しい」と言った。なるほど、トマトの熟す過程を一画面で表したのだ。過去、現在、未来の三世の生命観は画家の時間に対する哲学を感じさせる。平易明快な作品だが、奥は深い。

 

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中山 巍 「ばら」 1930~1935頃 8号

中山独自の格調高き薔薇である。色使いや筆使いは何となく盟友、前田寛治を感じさせる。1930年協会~初期独立の作品群には、作家は異なれど共通の雰囲気が醸し出されるのは心地よい発見だ。

 

 

 

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 中山 巍 「少女」 不詳 4号 水彩

愛娘の玲子さんである。家族の肖像を描く中山と今の自分が同じ年頃の子供を持つ年齢となって来た。私も50歳となったと言う事だ。生涯青春でありたいものだ。